社会保険の算定基礎届とは?

滋賀県近江八幡市JR安土駅前で社会保険労務士をしている小辰です。

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会社経営をされておられる方なら毎月社会保険料を納めて頂いているかと思います。

労働者の方なら毎月の給与から天引きされている方も多いのではないでしょうか?

社会保険料というのは健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、介護保険料を指します。

これらの保険料が年に1度見直される時があります。

それが算定基礎届という手続きです。

今回は算定基礎届について解説いたします。

社会保険料はどの様にして決まるのか?

そもそも社会保険料というものはどの様にして決まっているのでしょうか?

例えばAさんという人がとある会社に入社したとしましょう。

入社の際に賃金や休日などの労働条件が提示されるかと思います。

その際に仮に月給が20万円であったとします。

この金額を各都道府県の保険料額表に当てはめて決定されます。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/r5/ippan/r50225shiga.pdf

こちらは滋賀県の令和5年の保険料金表となります。

こちらの表に当てはめると月給20万円の方は、17等級(標準報酬月額は20万)に該当することがお分かりいただけるかと思います。

このように入社した際の報酬の見込み額を基に社会保険料が決まることを資格取得時の決定と言います。

しかし資格取得時の標準報酬月額は見込み額で決定されるため、その後に支払われた給与額と差が出てくることがあります。

残業や休日出勤を手当が支払われますし、給与の改定があれば支給額は変わります。

これらの給与の実態を標準報酬月額に反映させるため、年に1度標準報酬月額の見直しを行います。

これが算定基礎届です。

ではこの算定基礎届はどの様な流れで進めていくのでしょうか?

算定基礎届の流れ

毎年7月1日から7月10日までの間に、4月から6月の3ケ月間に支払われた報酬額を届け出る手続きを算定基礎届といいます。

※4月分給与、5月分給与、6月分給与というわけではなく賃金の受取日で判断します。

つまり4月から6月の3ケ月間に支払われた報酬を基に社会保険料が決まります。

4月~6月は残業が多いと保険料が上がるというのを聞いたことがある方も多いかと思いますが、これが理由です。

例えば4月の支給額が22万円、5月の支給額が21万円、6月の支給額が23万円とします。

この3ケ月間の報酬の平均額を基に社会保険料が決定します。

先ほどの例では3ケ月の合計額は66万となり平均額は22万円です。

この金額を先ほどの表に当てはめると18等級となり、先程の17等級から1つ等級が上がりましたのでその分保険料も上がります。

この様にして保険料の改定が行われます。

これらの額を記載して7月10日までに日本年金機構へ提出します。

改定された保険料はいつから適用されるのかというと、その年の9月から保険料が改定されます。

おわりに

今回は算定基礎届について解説いたしました。

毎月の社会保険料が決まる重要な手続きですので、概要を抑えて正しい手続きをして頂ければと思います。

算定基礎届は実は対象になる場合とならない場合があります。

次回の記事でこの辺りを解説していこうと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございました。